スケジュールを遅延させないためのプロジェクト管理術

こんにちは。

今回は制作ディレクター経験の活かして、「スケジュール遅延しないためのプロジェクト管理術」をまとめてました。

WEB制作に馴染みがない方でもイメージがつきやすいよう、「1時間でカレーを作る」という作業に例えて説明します。

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まず、カレー作りに必要な手順を簡単にまとめると、

1.必要な材料を買いに行く
2.お米を洗う
3.ご飯を炊く
4.野菜を切る
5.玉ねぎを炒める
6.肉を炒める
7.野菜を炒める
8.水を入れて煮込む
9.ルーを入れる
10.煮込む
11.完成

といった感じですよね。

プロジェクトのスケジュールを遅延させないために最も重要なことは、

「必要なタスクを残らず洗い出すこと」

これを怠ると、確実に遅延します。

プロジェクトが遅延する原因でよくあるパターンは、


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・必要なタスクの確認が漏れていて、工数が増える(野菜を買い忘れた、お米を炊いてなかった)
・サイト設計が十分にされておらず、後から機能が追加されて工数が増える(カレーの量にあった鍋がなかった)
・優先度低いことにこだわりすぎて、工数が増える(スパイスからルーを作る、カレー皿から作る)
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だいたいこんなところです。

この中で最も多いのは、「必要なタスクの確認もれ」。
知識・経験が浅いため、スケジュールを作成するディレクター気づかなかった。という理由が多いようです。

とはいえ、チームで制作をする以上、知識・経験のある作業者にも「知っている人がタスクを確認する義務」があるため、ディレクション(管理・監督)業務を行うディレクターだけが悪いとは言えない、と個人的には思います。

じゃあ、どうすればスケジュール遅延しないようにできるのか?
まずは、よくある方法を2つ紹介しますね。

遅延させないための手法:バッファを設ける

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プロジェクト管理において、「予想外の出来事・予定外のこと」が起きるのはよくあること。 予想外のことが起きるのであれば、各タスクにバッファ(余裕)を設けておけば良いですよね。

野菜を炒める時に意外と火の通りが悪くても、時間に余裕があれば後の工程に影響与えることなく作業を進められます。

遅延させないための手法:あらかじめ各タスクにかかる工数精度をあげる

ただし、バッファがありすぎると、今度は予想以上に時間がかかってしまいますよね。 じゃあどうするかと言うと、「タスクにかかる工数精度」をあげることで時間短縮になります。

言い換えると、「時間見積もりを正確にする」ということ。

工数精度が上がれば、時間予測が正確にでき、スケジュール遅延を防ぐことができます。

だが、うまくいかない

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「スケジュールに余裕をもつ」ということは、誰でもやっているかと思います。

なのに、なぜ最初に決めたスケジュールが守られず、スケジュールは遅延していくんでしょう?
それは、多くの人が「余裕を含んだ計画があれば計画通りに行動してしまいがち」だから。

あなたにも、こんな経験ありませんか?

いつもより30分早く目が覚めた朝。
「余裕あるから、ゆっくり準備しよう〜」
と思っていたら、結局いつもよりギリギリになってしまった。

誰でも一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか?

これを分析すると、余裕があるようにみえて、実は「すべきことを先延ばしにしてしまっている」からなんですね。

※先延ばしについては、こちらのTED動画が非常に面白いですよ。よければ見てみてください。 先延ばしをやめるヒントになるかも。

www.ted.com

かと言って、バッファを取り除くと今度は想定外の事態に対処できず、やっぱり遅延してしまう。

一体どうすればいいんでしょう??

遅延させないためには、バッファを置く箇所がポイント

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遅延させないためには、各タスクにバッファを設けるのではなく、タスクとは別にバッファを設けます。

分かりやすいように、

・各タスクにバッファを設けた場合 ・タスクとは別にバッファを設けた場合

を比較してみましょう。

まず、カレーづくりの各タスクにバッファを設けた場合。

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こうなります。 プロジェクト全体だと60分ですね。

次は、タスクとは別にバッファを設けた場合。

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作業時間自体は、45分になりました。

仮に、「肉を炒める」タスクに3分余計にかかったとしましょう。
バッファから時間を取り崩すと、45分+3分で48分。

当初の見積もりよりも、12分も早く完了できたことになります。

このプロジェクト管理方法を「クリティカル・チェーン・プロジェクト・マネジメント(CCPM」と言います。

CCPMの具体的なやり方

CCPMで計画を立てる方法は、意外とシンプル。
手順は4つだけです。

1.やることを洗い出す
2.バッファを含めた時間を洗い出す「作業時間」とする
3.タスクからバッファを取り除いて「実時間」とする
4. 作業時間ー実時間=バッファ として準備する

算出した「実時間」をスケジュールに落とし込み、バッファ分だけ日程に余裕を持たせてスケジュールすれば、完成です。

CCPMをうまく稼働させるポイント

1. バッファには個人差があることを知っておく

同じ作業であっても、作業者の経験・知識によって設定するバッファ量は異なります。 具体的には、

・確認や打ち合わせにかかる時間を含めている人
・含めていない人

など、バッファの取り方も様々。 バッファの取り方そのものは問題ではないので、

「実時間+バッファ」を算出してもらえるように依頼しましょう。

2.バッファを後ろに用意していることを伝える

CCPMを実施しようとすると大抵の場合、メンバーから反対されます。

誰だって、安全圏内で仕事を進めたいと思いますからね。
作業工数が評価軸になっている場合は、なおさらのこと。

「余裕を削るものではなく、スケジュールずれがある場合はバッファから時間を取り崩す」
「あと工程に余裕がなくなる訳ではない」

と言う認識共有は忘れないようにしましょう。

3.バッファを使ったからといって責めない

CCPMの肝は、「いかにギリギリの計画を見積れるかどうか」にあります。
管理者としては、できるだけギリギリの実時間を知りたいもの。

ところが、作業者からすると「余裕のない作業をさせられる感」があるため、

「実作業(ほんとはバッファある)」と申告することも少なくありません。

なので、CCPMを行う場合の管理者は、

・スケジュール全体に余裕はある
・バッファが必要な場合は使える

と伝えて、安心感を与えてあげることが重要です。

CCPMについて、よりくわしく知りたい方は、

エリヤフ・ゴールドラット著 「クリティカルチェーン」を読んでみてください。

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以上、「スケジュールを遅延させないためのプロジェクト管理術」という記事でした。

ではでは。